「お金を稼ぐのは難しい」と思っている人は、お金を稼ぐことに苦労している。「仕事は厳しい」と思っている人は、仕事でストレスを抱えている。「良いパートナーは見つからない」と思っている人は、孤独を感じている。
こうした状況を見ると、私たちが持っている観念は、現実に影響しているのでしょうか。
引き寄せの法則では、思考や観念が現実に影響すると考えられています。しかし、観念がそのまま現実を作り出していると考える必要はありません。
今回は、観念と現実の関係について、できるだけ現実的な視点から考えてみます。
1.観念が現実を作っているとは限らない
まず、観念とは、自分が当たり前だと思っている考え方や思い込みのことです。
例えば、次のような観念があります。
- お金を稼ぐには苦労しなければならない。
- 仕事は我慢するものだ。
- 自分には良い出会いがない。
こうした観念を持っているからといって、必ずそのとおりの現実になるわけではありません。
お金を稼ぐのは難しいと思っていても、収入が増えることはあります。仕事は厳しいと思っていても、楽しく働ける職場に出会うこともあるでしょう。
つまり、観念と現実は、必ずしも一致するわけではないのです。
それでは、観念には何の影響もないのでしょうか。
そうとも言い切れません。
観念は、現実そのものを作るというよりも、現実をどのように受け止めるかに影響している可能性があります。
2.観念によって現実の見え方が変わる
例えば、「お金を稼ぐのは難しい」と思っている人が、新しい収入源を見つけようとしたとします。
そのとき、自分には無理だと感じて、調べる前から諦めてしまうかもしれません。
一方、「何か良い方法があるかもしれない」と考えている人は、情報を調べたり、新しいことに挑戦したりする可能性があります。
もちろん、前向きに考えれば必ず収入が増えるわけではありません。しかし、考え方によって行動が変わり、その行動が結果に影響することは十分に考えられます。
また、私たちは自分の考えに合う情報に目が向きやすいことがあります。
「仕事は厳しい」と思っていると、仕事のつらい部分ばかりが気になるかもしれません。
反対に、「仕事にも良い面がある」と考えていると、助けてくれる人や、仕事の中で感じられる喜びに気づきやすくなることもあります。
このように、同じ現実でも、持っている観念によって見え方が変わることがあるのです。
3.観念と現実が悪循環を生み出すこともある
観念と現実の関係を考えるうえで、もう一つ大切なことがあります。
それは、観念と現実が、お互いに影響し合うことです。
例えば、収入が少ないために「お金を稼ぐのは難しい」と思うようになったとします。
その観念があるために、新しい収入源を探すことを諦めてしまう。
すると、収入が増える機会が少なくなり、「やっぱりお金を稼ぐのは難しい」と感じるようになります。
このような循環が生まれる可能性があります。
仕事や人間関係でも、同じことが起こり得ます。
ただし、すべての問題が観念によって生じているわけではありません。職場の環境や経済状況、人との出会いなど、自分の考えだけでは変えられないこともあります。
大切なのは、何でも自分の観念のせいにしないことです。
そのうえで、自分に変えられる部分がないかを考えてみることです。
4.引き寄せの法則を現実的に活用する方法
では、観念を変えることで、望む現実に近づくにはどうすればよいのでしょうか。
無理にポジティブな考え方をしようとする必要はありません。
例えば、「お金を稼ぐのは簡単だ」と思えないなら、「お金を稼ぐ方法は一つではないかもしれない」と考えてみます。
「仕事は厳しい」と感じているなら、「今の仕事には厳しい面があるけれど、負担を減らす方法はあるかもしれない」と考えてみます。
「良いパートナーは見つからない」と思っているなら、「今は出会いが少ないけれど、これからもずっと同じとは限らない」と考えてみます。
大切なのは、無理に自分を説得することではありません。
今まで当たり前だと思っていた観念を、絶対に正しいものだと決めつけないことです。
そして、小さな行動を一つ試してみましょう。
新しい収入源を調べる、仕事の負担を減らす方法を考える、人と交流する機会を少し増やす。
小さな行動が新しい経験につながれば、これまでとは違う考え方が生まれることもあります。
5.引き寄せは自分を責めるためのものではない
引き寄せの法則について考えていると、「今の現実は、自分の観念が悪いからなのではないか」と思ってしまうことがあります。
しかし、望まない現実を経験しているからといって、自分を責める必要はありません。
現実には、自分の努力や考え方だけでは解決できない問題もあります。
観念を変えれば、すべての願いが叶うという保証もありません。
それでも、自分の観念に気づくことには意味があります。
自分が何を当たり前だと思っているのかを知れば、今までとは違う選択肢に目を向けられるかもしれないからです。
引き寄せの法則を、思考だけで現実を変える方法としてではなく、自分の考え方や行動を見直すきっかけとして活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ:観念を変えることは、可能性を広げること
観念が、そのまま現実を作り出しているとは限りません。
しかし、観念によって現実の見え方が変わり、行動や選択に影響することは考えられます。
そして、行動や選択が変われば、これまでとは違う結果につながる可能性もあります。
もし今、望んでいない現実に悩んでいるなら、自分を責める必要はありません。
まずは、「自分は何を当たり前だと思っているのだろう?」と問いかけてみてください。
その考え方は、本当に変えられないものなのでしょうか。
観念を無理に変える必要はありません。少しだけ別の可能性を認めてみる。
その小さな変化が、新しい行動や経験につながり、これからの人生を変えるきっかけになるかもしれません。


